コマンドプロンプトなお話 | もっとコンピュータが好きになるblog

コマンドプロンプトなお話

いぶん長いことお休みしていたのにもかかわらず,定期的に読みに来ていただきまことにありがとうございます.おかげで順位もさほど落とさず再開出来ました.

周りの人が,「更新ま~だ~」と言ってきてましたし,またぼちぼち更新していきたいと思います.

さて,今日はMS-DOS画面を表示するコマンドプロンプトに関して話してゆこうと思います.おそらくWindowsをふつ~に使ってる人は触る事も希でしょう.しかし,Windowsを知る上でもコマンドプロンプトの存在ははずせません.



本来OSと人間と対話するには,OSと人間と共通の言語を持つ必要があります.Unix系OSなんかではよく行われることですが,コマンドを叩いてOSに命令なんかします.こんな感じで.

$ ls (ファイル表示コマンド)

これは,ユーザの「ファイルを表示してください」という命令をOSに伝えますよっていう処理になります.このようにコンピュータに対してなにかの処理をしたい場合はコマンドを叩かなければ動作してくれません.この橋渡しを行うのをシェルといいます.Unix系のOSではtcsh,bash,zshといったプログラムが存在しています.

さて,WindowsもUnixと同様で本来はコマンドを叩いてOSに命令をかけてあげなければWindowsは動いてくれません.ではどうやってWindowsはファイルを表示させているのか.WindowsはGUI(グラフィカルな画面)でもって,本来行わなければならないコマンドを叩く作業を隠蔽する事で動いているって訳です.先ほど,人間の命令をOSに伝えるソフトウェアをシェルであると書きましたが,Windowsの場合はコマンドプロンプトがそれの一つという事になります.

実際Windowsでフォルダ内にあるファイル一覧を見たい時どうするでしょうか.ユーザさんはフォルダをクリックするだけです.Unix系OSでは先ほども書いた通り"ls"というコマンドを使いました.Windowsではフォルダクリックの下に"dir"というコマンドを使う事によって,ファイル一覧を取り出していたのです.実際に[Start]->[プログラム]->[アクセサリ]からコマンドプロンプトをクリックして起動してみればわかると思います.

C:> dir
C:> dir /s (サブフォルダも表示)
C:> dir *.txt /s (サブフォルダも含めてtxtファイルだけを表示)

ファイル一覧が表示されたかと思います.こんな感じでWindowsはユーザの見えない所でがんばってくれている訳です.



では,ユーザにとってコマンドプロンプトでコマンドを打つ事の利点はなんなのでしょうか.答えはいくつかありますが,コマンド使った方が処理が早く,コマンド打つ事に慣れている人は,GUI使うより早いからといった理由や,バッチファイルを多用するからといった理由などが考えられます.

- バッチファイル入門

バッチファイルというのは先ほどコマンドプロンプトで使ったコマンドを利用して,予め決まった動きをしてもらうように書いた一種のプログラムです.ちなみにUnix系OSではシェルスクリプトと言います.例えば,いつもデータのバックアップを行わなければならないなんて時には,

@echo off
echo backup start! >> log
cd c:backup
ftp -s:command.txt
echo backup end! >> log

って感じになります.ずいぶん適当なプログラムで恐縮ですがね.コマンドプロンプトの他の利点としては,ネットワーク系のコマンドを扱える点は挙げられるかもしれません.GUI画面ではなかなか操作出来ないような事も出来たりします.

例えばipconfig,これで現在のコンピュータにふられているネットワークのアドレスがわかります.tracertなんかはサーバまでの道のりを表示してくれます.他にもいろいろありますよ.こういうのを覚えておくと,コンピュータの動作チェックする時も便利です.

正直なところ,WindowsのコマンドプロンプトはUnixのそれと比べて格段に利用しにくいです.普通のユーザさんにとってはあまりコマンドを覚える価値はないのかもしれませんが,いくつか便利なコマンドもありますし,暇があったら試しにつかってみてはどうでしょうか.