電子申請システムなお話 | もっとコンピュータが好きになるblog

電子申請システムなお話

e-Japan計画って,どれだけの人が知ってるんでしょうかね.確か,2年ぐらい前ぐらいから,そんな話が聞こえ始めて最近少しづつではありますが,面白い方向で注目され始めているようです.ま,最初にぶっちゃけちゃえば,公費の無駄遣いって話ですがね.今回はそんなe-Japan計画の一つの柱である,e-Gov(電子政府)の中の電子申請システムに関して話してゆこうと思います.

- e-Japan重点計画
- 電子政府の総合窓口

とりあえず,e-Japanについて簡単に説明をしておきましょう.e-Japan計画とは日本がIT革命によって,インターネット等を通じて自由かつ安全に多様な情報や知識を受発信することにより,創造的かつ活力ある発展が可能となる社会を形成することを目的とした計画の事です.これには五つの柱がありまして,簡単に書きますと

- 情報インフラ整備
- 教育,人材育成
- 電子政府
- 電子商取引
- セキュリティ

となっています.国をあげてこれら上記5つの項目の発展を手助けしてゆこうというものなんですね.ま,この中で一番の鬼門が電子政府だったりするですがね.電子政府の中に含まれているのが,今回取り上げる申請システムであったり,アメリカで使われるようになってきた電子投票であったり,災害システムだったりします.電子投票とかの話も面白いので,これは後々記事にでもします.


さて,今日の読売新聞,社会面でこんな記事がありました.「電子申請システム『使いにくい!』」
この記事を読んで今回の記事を書くことにしました.大体話を要約するとこんな感じ.

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電子政府の一巻で全省庁が電子申請システムを作りました.しかし,各省庁はそれぞれ別々にシステムを構築しちゃったもんだからシステムに統一性がありません.結局ほとんどの人が利用していません.公費の無駄遣いちゃうか?
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笑えるのが,11億もかけてシステム構築したのに,システム利用がわずか0.7%という所.1000人利用する人がいたらようやく7人ですよ.笑っていいとも!の100人中1人をめざすやつでこれをテーマにしたら,上手く1人になるんじゃないかというぐらいの利用率の低さ.

実際にいくつか省庁のシステムを見に行ってきました.使いやすい使いにくい言う前にサーバが死んでる所もあるんですが.どことは言いませんが.それはそうと,使い勝手ですが,確かにバラバラ.いまいちどう利用していいかわかからない所も.そもそも役場の書類とかってよくわからないものって結構あったりするし,サポートセンターのようなものがないとなかなか利用は難しそうです.ご丁寧に鍵のフィンガープリントも公開されていますが,はっきり言ってウィルスもどうやってコンピュータに感染するか知らないようなユーザさんにとってはちんぷんかんぷんだとおもいますけど.(多分セキュリティの先生方なんかは「公開しないとはけしからん」とか怒るんでしょうけどね.)

そもそもシステムの統合に関しての話は昔からあったそうですが,結局それぞれ無視して構築しちゃったそうです.しかも,「ウチのシステムが一番優れている」といった言い争いまでしているそうな.その様子を新聞では「ベータvsVHS」のようだと称しています.



- 住民基本台帳ネットワークシステム

住民基本台帳もそうですが,結局ユーザさんがあんまり使わないものに何億も公費使うのは問題じゃないすかねぇ.仮にシステム統合してもなんか利用されない気がしてますけどね.24時間体制でコールセンターみたいなのがあれば別ですが.まあ,ぶっちゃけちゃえば,システム開発会社にとってはこれほどオイシイ飯の種はないんでしょうけどね.社保庁とか良い例ですよ.適当につくっても文句とか言ってきそうにないですもんねぇ.

後で住民基本台帳に関しても記事書きたいですねぇ~.それからインパク(インターネット博覧会)なんかも面白いかも.やっぱり政府のやることは笑えるでの最高です.