Thinkpadなお話 | もっとコンピュータが好きになるblog

Thinkpadなお話

日はアメブロ,調子悪いですね.なんかログイン出来なくて投稿がなかなか出来ませんでした.

それはそうと,なんかいきなり読者さんが増えました.みなさまどうもありがとうございます.出来るだけ,コンピュータ業界系のお話を,コンピュータ業界以外の人が読んでも面白いなと思ってもらえる記事を書いてゆきたいと思っています.もちろん,業界系の人が読むともっと面白い内容にしてゆきたいですがね.


- IBM PC事業売却決定!
- 聯想集団有限公司(レノボグループ)

家に帰ってきて,NHKのニュースを見ていたら,IBMパソコン事業が売却されるというニュースやってるじゃないですか.しかも中国企業であるレノボに.驚きました.IBMが売るという話もそうですが,中国が買うと言うことにも.コンピュータに限らず,いろんな分野の中国企業が,これからどんどん世界に進出してくるのでしょうか.

なんかニュースを聞く限りでは,IBMブランドは残してゆくそうなので,IBMパソコンがいきなりなくなるということは無いみたいですから,IBMファンはすぐすぐ心配しなくてもよいのかもしれません.もしかしたら開発コンセプトの変更はあるかもしれませんが.今回の話はレノボが世界市場への足がかりして買収したという感じですね.


そんなニュースもあったことだし,今日のネタは,IBMのノートパソコン,Thinkpadについて話してゆこうと思います.いつも付けている写真ですが,今手元にIBMのノートパソコンが無いので明日,写真に撮って載せたいと思います.古いのから比較的最新のThinkpadまで並べて撮ろうと思ってます.

- IBM Thinkpad History
- Thinkpadの歴史

Thinkpadの名前はもともとThinkpad製造以前にTHINKというペン入力型の小型デバイスを発売しており,そこから名前をとってThinkpadという名前にしています.もともとモバイルとして開発されてどんな所でも持ち運べて読み書き出来るというコンセプトで作られたものでした.当時のThinkpadは今のThinkpadのA4サイズに比べると軽めに作られてます.(バッテリとかでかいけど)

現在のA4サイズノートパソコンのコンセプトは,どちらかと言えば「小型パソコン」という感じで,持ち運びはあまりしないけど,置いておいても邪魔にならないパソコンとして設計されているような気がします.対してB5サイズノートパソコンは機能を絞ってモバイル用に設計という感じですかね.当時のノートの設計思想はどちらかというと現在のB5に近いものです.当時ノートをいかにしてディスクトップと同じぐらいの性能にするかとか頻繁に雑誌に載ってたような記憶もあるなあ.ノートパソコンそのものの話はココまでにして後日また記事にします.

んで,Thinkpadは1992年の10月から販売されてゆく事になるんですが,サイズや形は完全に四角く作られていました.これは本棚に入れて閉まっておけるようにA4サイズの四角型と決めていたんだそうです.いかにもIBMな考え方ですね.ビジネスツールとしての考え方です.もうなんというか,黒い弁当箱みたいです.でも確かに,本棚にすっぽり縦置きでしまっておけるので,収納のしやすさは昔のThinkpadの方が良いかもしれません.

その後,少しずつノート市場も拡大していてきて,富士通,NEC,Sonyあたりを中心に,ビジネスツールという位置づけからパーソナルツールとして移り変わってゆきます.Thinkpadもメール,ウェブボタンといったショートカットボタンが付いたものや,スピーカー内蔵タイプなんかを製造していきますが,基本デザインと黒とゴツイイメージはそのまま残していっています.(工業デザイナであるRichard Sapperさんがデザインしています.)

それは今でもかわりません.ぱっと見,あまり格好良くありませんが,そのなんかSonyのように客にこびるような商品製作の仕方ではなく,本物を提供してゆくという姿勢は評価出来るし,その姿勢がデザインにも現れていると思います.Thinkpadの真髄はデザインではないともデザイナも言ってますしね.

Thinkpadはやや割高なイメージはありますが,ノートパソコンとしての能力は高いと思っています.「どのメーカのノート買えばよいか」と聞かれた時に,購入をお勧めできるパソコンメーカの一つでした.そういえば,ノートパソコンを落とした時に感知して自動でHDDの読み書きヘッドを定位置に戻す研究とかあったなぁ.やっぱすごいよね.レノボに買収されてもThinkpadの精神は消さずいつまでも生き残り,無事に20周年を迎えてほしいと思います.(2002年が10周年で,話題になってました.)