ソーシャルネットワーキングなお話 | もっとコンピュータが好きになるblog

ソーシャルネットワーキングなお話

近,びみょ~にここのblogで扱っているネタが1980年から90年にかけてのコンピュータの話が多かったような気がします.混沌としていた時代なので,面白い話も多いので,そこいら辺の話が多くなるのも仕方ないのかなとか思ってますが.

しかし,あんまりコンピュータの昔話みたいな事ばかりやっていても,読者さんのニーズと沿わなくなる可能性もあるし,おっさんくさいと言われそうなので,ここいらで今の流行の一つであるソーシャルネットワーキングについて書いてみようと思います.


- orkut
- mixi
- GREE

「オリジナルの不在が、オリジナルなきコピーを作り出してしまうなんてね.あなただったら,あの現象を何て名づけますか?」
「STAND ALONE COMPLEX」
「イエス,STAND ALONE COMPLEX.元来,今の社会システムには,そういった現象を引き起こす装置がはじめから内包されているんだ.僕にはそれが,絶望の始まりに感じられてならないけど,あなたはどう?」
「さあ,なんとも言えないわね.だけど私は情報の並列化の果てに個を取り戻すための一つの可能性を見つけたわ.」
「ちなみにその答えは?」
「好奇心,たぶんね.」

アニメ攻殻機動隊の一説です.この作品はアニメですが,コンピュータ好き,ネットワーク好きなら是非一回は見てもらいたい作品です.今回のソーシャルネットワーキングはこの言葉をふまえながらながめてゆくことにしましょう. 


2003年はblog当たり年と言われます.2004年の当たり年はなんだったのか.日本のインターネットの中ではソーシャルネットワーキングが当たり年だったと言えるでしょう.Social Networking Service(SNS)は「友達の友達は皆友達だ」という考え方でもって同じ趣味趣向の人とのコミュニケーションを円滑にする為のコミュニケーションサービスです.一見さんお断りサービスで,ソーシャルネットワーキングサービスを受けたいと思うならば,ソーシャルネットワーキングサービスに既にログイン出来るリアル世界の友達の誰かから紹介してもらわなければログイン出来ないという,比較的閉じた環境でのサービスということになります.

正直,このソーシャルネットワーキングについてネタにする事はなかなか難しいなと思っています.なぜなら,このソーシャルネットワーキングが一時の流行りかもしれないし,今後どのように発展してゆくかもわからないからです.今回一回限りで書ききるのは難しいかもしれないので,また後日同じネタで書くと思います.


元々研究機関や軍事利用目的で利用されていた初期のネットワークはそれこそ,専用回線でつながれた非常に閉じたネットワークでした.しかし,インターネットはそれら閉じたネットワークを相互接続することで大規模なネットワークを構築してゆく事になります.現在のインターネットはもっと自由に情報の交換ができるようにしたいがための構成物という事です.

閉じた世界を作るためと考えられる暗号でさえ,現在の暗号もNSA(National Security Agency [アメリカ国家安全保障局] )のコントロールからの脱却を望んだものであるので,これも自由を求めると動きと言えます.(ここの話はかな~り激しいのでまた後日)

自由を求める,それが今までのインターネットの世界でした.今もその動きはあります.例えばCCCD(コピーコントロールCD)反対運動や,P2P,WiKiWiKiなどなど様々あります.(一つ一つの単語に関してはこちらも後日)
しかし,ソーシャルネットワーキングはそれら運動とは全く真逆な動きで,自由であることが果たして善であるのか,インターネットはそれを改めて現在問われているのだと思います.ソーシャルネットワーキングは,閉じた世界で,各人は各人に出来ること(パーティとか集会とか)を各人が行い成長してゆくため,僕はソーシャルネットワーキングはまるで共産主義的な発想であると考えています.

現在のソーシャルネットワーキングはblogを公開して友達同士でわいわいやっているだけの,いわば,「小学生が交換日記をしている」状態+「クラス全員に交換日記は見てもらいたくないけど,すこしは誰かに見て欲しい」状態がごちゃ混ぜになった感じで動いていて,パーティや集会とかでも仲間内の飲みの集会と変わらないといった感じであると考えています.事実,パーティとかに行ったことある人のblogを読むと不満が多いですから.先ほどソーシャルネットワーキングは共産主義的なネットワークであると言いましたが,雰囲気がそれであるのにも関わらず,現在のレベルのソーシャルネットワーキングは,存在としてのレベルが低いと言わざるえません.僕は将来的なソーシャルネットワーキングは,ネット地域通貨地域IXなどとリンクさせたりしてもっと社会的に意義のある存在にすべきであると考えています.

- なぜSNSは使われなくなってしまうのか

上記の記事でも述べられていますが,ソーシャルネットワーキングの問題ともなっている存在理由も,社会的に意味のある存在にもってゆくことで解決すると思います.存在理由という名目だけ取り繕ったものなら,ソーシャルネットワーキングの中には音楽ファイル交換を目的としたものや,ビジネスに特化したものなどありますが,P2Pソフトやグループウェアのと差違など考えたらあまりないと言えます(むしろ使いにくい).今のままでは只の交換日記システムになりさがってゆくはずです.ちなみに僕はgreeのアカウントは持っていますが,今の段階のソーシャルネットワーキングでは,あの中で入ってなにかアクションを起こしたいと思いません.


- WaWaWa

そうそう,僕はもう一つ,あの界隈にいる人たちに言いたい事があったんだ.それぞれのソーシャルネットワーキングはWaWaWaのようにソースを公開すべきだろうと思いますよ.そうすれば,いろんな所で小さなネットワークが形成されると思うし,ソーシャルネットワーキング同士をリンクするとかもっと他のアイデアも思いつくし.