性犯罪者リスト作成?なお話 | もっとコンピュータが好きになるblog

性犯罪者リスト作成?なお話

方、ズームイン朝を見ていたら、性犯罪前歴者の公表も可能だとか、国家公安が発表したとか出ていてびっくりしました.

- 性犯罪前歴者の公表、「可能」と国家公安委員長(読売)
- 性犯罪前歴者の居住地把握、法相は慎重姿勢示す(読売)

はっきり言って,僕は反対です.今回のネタはこのリスト作成に関する僕の意見でも書いてみようかと思います.正直,データベースの構築自体はそんなにたいした話でもないので,システムだけをとりあえず作ろうと思ったら明日にでも作られてしまいます.もし,下手してネット上に公開なんてなったら大変な事だと思って書かせてもらいました.
 


大方の世論の反応としてはリスト作成に「賛成」する声が多いと思います.犯罪が多くなり,昔に比べて物騒になってきたから,ある程度,情報を自分で仕入れて自分の身は自分で守りたいという意識が強くなってきたのだと思います.僕は意識が変わった事と状況が変わった事は特に問題はないと感じています.

リストを公開する事によって,治安の維持を図ろうとしているところも多く,海外を例にとればいくつか性犯罪者リストなんかすぐ手に入りますし,誰でも閲覧可能だったりします.しかも結構詳しくわかります.上の写真はその例です.

- New York State Sex Offender Registry and the Sex Offender Registration Act
- 性犯罪者名簿のオンライン公開をめぐる議論
- 性犯罪者の顔写真リスト(日本の例)



本当にリストを公開する事が国民全員にとって幸せなことなのか,副作用は無いのかと考えてみて,考え得る問題をいくつかあげてみたいと思います.

問題の一つ目として,性犯罪者の社会復帰を妨げる可能性がある事です.そりゃ誰でも性犯罪者なんかと関わりを持ちたくないと思うはずです.出所後の人であってもです.僕だって関わりたくないですし.人の心理して,「犯罪者と付き合いたくない」と思う事はなんら不思議ではないと思います.

もし,性犯罪者が社会復帰して,どこかの会社に就職出来たとします.もし再就職後,性犯罪者であった事が判明した場合,際ほどの心理が発生して不当解雇という事だって起こりかねません.

問題の二つ目として,監視社会への懸念です.リストが公開される事で,警察以外の第三者も犯罪者の監視が可能になりますので,性犯罪を犯した人は常に誰からか監視を受け続けることになります.これは出所後に起こる二つ目の刑罰ではないかと思います.


リストが公開されることによって,性犯罪者はストレスから自殺したり,再び性犯罪を起こす可能性だってあるし,他の犯罪を起こる可能性だってあります.リストを公開したからといって治安維持に繋がるかどうか疑わしいという事です.性犯罪者のリストが作られるぐらいだから,その他の犯罪者のリストの作成も求められるかもしれません.極論言えば,交通事故を起こす人のリストとか.そうなってくると,さらに治安維持に本当に必要なのだろうかと考えてしまいます.



インターネットは非常に強力な影響力を持つメディアです.そのメディアにリストを流す事は大反対です.影響力が強すぎて,好ましくない事も多いのではないかと思います.

もしどうしても持たなければならないというのなら,警察内だけにリストを持ち,警察だけがこっそりと定期観察を行い,第三者の国民にはリストの中身をばらさないようにすべきだと考えます.

正直,性犯罪者を減らそうとか無くそうと思っても,難しいと思います.リストなんか作るより,効果が出るのは遅くとも,子供への徹底した教育と,子供への監視,犯罪防止用のグッツの強化(GPSとか警報ベルとか),そして相談センターの充実などをすべきだと思います.



おまけ.こういう団体もあるので,こういった団体を手助けする方向も良いかもしれません.
- ECPAT/ストップ子ども買春の会
- CyberAngels
-- ネットワーク内の犯罪撲滅の為の組織.チャイルドポルノ撲滅にも力を入れています.