screenなお話 その2 | もっとコンピュータが好きになるblog

screenなお話 その2


screen  



JR西日本,かわいそうと思ってしまうぐらい叩かれていますね.仕方ないことですけどね.あのニュース以降,置き石事件が多発しているようです.大事故を起こしたい模倣犯(?)がいるようで,やめてほしいものです.運転手やシステム開発者の思いを無にしないでほしいものです.

- ATS-Pについて勉強しましょう!
- あたらしいATC・ATSのはなし
- 自動列車運転装置(ATO) - Wikipedia

ちなみに山の手は新型ATSと呼ばれるATS-Pより上位のATCという自動制御装置が装備されているそうなので,まだ安全だそうです.また一部地下鉄(ワンマン運転のもの)はさらに上位のATOと呼ばれるもので運転されているようです.

電車に関しては完全に無知でしたが,こうやって調べてみるといろいろな機能で守られていたんですね.あとは人身事故等防止装置が出来ればいいのかな.(レール周辺にセンサーを付けまくればいいのだろうか...)

しかし,調べれば調べるほどJR西日本の設備の無さが目立ちます.



上の話とは全く関係なく,今回は前回のscreenの話の続きです.screenの具体的な利用法を書いてみたいと思います.screenというソフトウェアは前回も書いたように複数のセッションを仮想的に作り出すソフトウェアです.まずこんな感じで立ち上げます.


$ screen


これで終わり.仮想のコンソール画面が現れます.(ちょっとわかりにくいのかもしれませんが...)

まず最初の画面でファイル表示でもしてみます.ここはいつもと同じ.


(一つ目の画面)
$ ls
.
..
test.txt  (ここでCtrl+a c)


すると,いつものようにディレクトリ内の状況が確認出来ました.ここで,「Ctrl+a c」と押してみてください.そうすると,二つ目の仮想のコンソール画面が現れて,先ほどlsした画面とは別の画面が出てきます.そして,今度はviでtest.txtの中身を確認してみます.


(二つ目の画面)
$ vi test.txt
This is sample file. (ここでCtrl+a n)


こんな感じ.そして「Ctrl+a n」を押せば,この二つの画面を切り替えて使う事ができます.一方の画面ではlsの結果,もう一方の画面ではviの結果が確認出来るようになりました.仮想の画面はもちろん「Ctrl+a c」を押せば何度でも作成可能です.


基本の使用方法はこんな感じです.ですが,まだまだ面白い機能があります.次はバックスクロールの機能です.「Ctrl+a ESC」を押してみてください.すると,カーソルが移動して,画面をスクロール出来るようになります.また,バックスクロール機能の最中は,コピーを行う事も可能です.コピー先端で一回目のSpace,終端で二回目のSpaceを押せば,コピー完了です.このモードから抜け出すにはESCを押せばOKです.

先ほどコピーした内容は「Ctrl+a ]」で貼り付けも可能です.これもなかなか便利な機能です.


screenは,仮想端末を自ら作り出しているので,一時的に作業を抜け出す事が可能です.これをデタッチと言います.「Ctrl+a d」で仮想端末から抜け出すことが出来ます.ただこれだけではなく,抜け出した後の作業を再度行うことも出来ます.これをアタッチと言います.「screen -ls」で抜け出したセッションを確認して,「screen -r」で,そのセッションを指定すれば戻ることができます.


(先ほど仮想コンソール画面を二つ作った後)
$ (ここでCtrl+a d)
(screenから抜けた)
$ screen -ls
15431.pts-0.test    (Detached)
$ screen -r 15431
(先ほどのセッションも戻った)
(画面1)$ ls
(画面2)$ vi


この機能の何がすばらしいかといいますと,カーネル(OSの根幹)をコンパイルするような長時間の作業を行う場合などはmakeの作業が不意の事故で中断されては困ります.失敗したらまた最初からコンパイルし直しなので...

screen上で行えば回線が落ちるなどの事故が起こっても,再度止まった所からコンパイルが再開されますので,やや安全と言えます,また,作業自体のセーブが可能なので,サーバ上で作業をしている最中にも便利です.



文章で書いただけだと,恩恵がいまいち伝わりにくいかもしれませんが,実際に利用すれば,そのすばらしさが体感できるかと思います.特にsshやtelnetを利用して遠隔から作業している場合は,ある意味必須ともいうべきかもしれません.使わない手はないソフトウェアです.さらに詳しく知りたい場合はこちらのURLでも見てください.

- screenのススメ


という訳で,screenについて書いてみました.5月に入ったという事でそろそろ,予告していた通り「エニグマ」について書いていこうかと思っています.よろしくお願いします.