もっとコンピュータが好きになるblog -3ページ目

仮想キーボードなお話

ろいろたまってます.やばいなぁ.という訳で今日は小ネタ.



実はWindowsでは,コマンド入力してプログラムを実行する事が可能だったりします.通常はアイコンをクリックして実行する事が普通ですから,あまりやらないかもしれません.やり方としては二つありまして,一つ目は以前紹介した「コマンドプロンプトなお話」のようにコマンドプロンプトを呼び出して,打ち込んで実行する方法で,もう一つはWindowsメニューから,「ファイル名を指定して実行」を呼び出し,対象となるプログラム名を打ち込む事によって,実行出来ます.

この「ファイル名を指定して実行」から起動出来るプログラムは,通常の操作ではユーザさんが利用しないようなプログラムが実行出来たりします.その一例は「クリップボードなお話」でも取り上げられているので参照していただければと思います.大抵は,Windowsフォルダ内にあるプログラムなんですけどね.


そして,今回のネタである,仮想キーボード(正式にはスクリーンキーボード)もこの「ファイル名を指定して実行」から起動するプログラムです.「osk」と入力してみてください,ちなみにどんなものかと言いますと,名前の通りで,仮想のキーボードが画面上に現れ,マウスの操作だけで文字の入力が可能になります.

- スクリーンキーボードの利用

元々は身体障害者用などに開発されたものらしいですが,キーボード入力が苦手な人や,キーボードが無い(壊れた)時などにも有効です.



思ったのですが,キーボード入力がまだ出来ないユーザさんへ,キーボードの入力方法を教える場合に有効なのではないですかね.画面上にキーボードが表れるので,講師の方は,マウスで入力しなければならないキーの位置を見せる事が出来ますし.自動車教習の教官のサブブレーキみたいなものみたいな感じで利用可能じゃないですかね.

- VAIO TypeU

他にも, VAIOからTypeUというコンセプトタイプのパソコンに利用する方法なども考えられます.このパソコンは,持ち運びが可能なパソコンで,持って利用する場合は,ゲーム機みたいな感じで持って,マウス操作ぐらいしかまともに出来なくなります.そこでこの仮想キーボードを利用すれば,キーボード操作も出来て便利ですね.

僕個人も時々,この仮想キーボードを利用します.僕は,メインのOSにMacOSXを利用しています.Windowsはあくまでもサブとしての役割でしか使っていません.あまり利用しないWindowsにディスプレイをつけるのも効率悪いので,Windowsの画面をMacに飛ばすという事をしているのですが,そうすると,WindowsのキーボードとMacのキーボードでは配列が微妙に違い,使いずらかったりします,そこで,仮想キーボードを使って,ちょっとした入力を行うんですね.
(Windowsの画面を飛ばす方法はまたいつかネタにします.)



そういえば,よく,キーボードの練習ソフトなんかでは,「この指でこのキーを押せ」といった感じで,指の置く場所まで練習させますけど,あれ意味あるんでしょうかね?
僕なんか小指使ってキーボード入力出来ませんけど,別に普通に入力出来ますけどねぇ.ああいう風な押し付けた感じの教育は嫌いです.

お詫び

いません,更新滞ってます.決してネタがないという訳ではないんですが,休んでいた時の処理を今やっていまして,blog書く方に時間を思うようにさけていません.もうしばらくお待ち下さい.

ついでに連絡.前回のステガノグラフィなお話の最期に次回は「ヴィジュネル暗号」についてやりますよと書きましたが,その話をする前に転字暗号系をやっておこうと思います.(ちなみに以前紹介したシーザー暗号は換字式暗号といいます.)

それからヴィジュネル暗号については最低でも3回に分けて紹介しようと思っています.実は,現在のコンピュータは,このヴィジュネル暗号と,エニグマに少なからず影響を受けているんですね.そういった所も今後紹介してゆく事になると思います.お楽しみに.



とりあえず,明日は,暗号とは全然別の話しようと思ってます.(上の話の調査と,自分の仕事をやらないといけないんで,簡単なやつで済ます予定 :P )

ステガノグラフィなお話

新が滞ってすいません.体調の方,病院行って少しもどってきました.これからまた定期更新してゆきます.
 
さて,今日の話に入る前にちょっと一言だけ.

- 「一太郎」「花子」は特許侵害、製造販売禁止命じる

更新休んでいる最中でしたが,一太郎の特許侵害の問題,朝日の一面でした.昔はOfficeインストールされたPCを購入するか一太郎が入ったPCを購入するか電気屋で選択を迫られたものですが,最近は,会社や学校なんかでもOffice一辺倒になり,一太郎がバンドルされる(最初からインストールされている事)事がなくなってきました.

かくゆう僕も一太郎を使う事は無くなってきたんですが,それでもしつこくATOKファンだったりします.ジャストシステム,2日にはストップ安まで来て,ちょっと心配だったりしますが,今度この問題がどうなってゆくにせよ,ジャストシステム愛好家を裏切らないようにして欲しいなと思って記事読んでました.がんばれ,ジャストシステム



では,一言言った事だし,今日の本題の方に入りたいと思います.今日の話はステガノグラフィについてです.ステガノグラフィってなんぞやという人も多いかもしれません.日本語で言うなら,電子透かしってやつです.レモン汁とかを紙に塗って,あぶると出てくる文字の電子版みたいなものと考えればよいかと思います.今日はそのステガノグラフィの入り口やってみようと思います.

といっても,そんなに難しいものでもないんで,適当に読んでください.そもそも,透かしというのは,いつ頃登場して,どんな利用のされ方をしていたのか見てみましょうか.

紀元前400年以上まえの事,ペルシャ軍からの侵略をギリシア軍に伝える為に使われていました.その方法とは書字板の枠の部分の木に文字を書き込み,ロウを書字部分と木の部分両方に塗って,木の部分の字を隠したというものでした.



前回までの暗号の話では,AをBに変更するといったような事をして特定の人にしか内容を見せないようにするものでしたが,今回のステガノグラフィでは,Aという文字を隠して,これまた特定の人にしか内容を見せないようにするものでした.

こういった「隠す」行為はいろいろありまして,特に文字の中に文字を隠すというものは広く使われてきました.



日本人なら誰でもわかる「たぬき文字」.簡単な例ですが,

宝くじなし 狸
からくじなし


他にもこんなの,

ヘルプモード
一太郎
ワープロソフト

るぷもーど
ちたろう
ーぷろそふと


こんなのも,三文字目を見ます.

Fish freshwater bends and ....



こういった古典的な文字の中へ文字を隠す方法の中には非常に日常的に使われた例もありまして,針刺し暗号というものがあります.イギリスでは,1800年半ばに郵便制度見直されるまで,郵便は100マイルにつき1シリングと決められていたそうです.

ですが,新聞を送るのは無料であったため,郵便代をけちるために,隠す技術が使われました.具体的にはこんな感じに,読ませたい文字の横に小さな穴をあけて,それを順に読んでいくと文章になるといった感じでした.


Macの・作が紹介されましたね.5万円・のMac,弁当箱みたい・ね.



今回は,いわゆるノンパーセプチュアルコンテンツ(non-perceptual contents:
認識出来ないコンテンツ,テキストなどが例)に対する埋め込みをメインに取り上げてみました.

最近のコンピュータ上で利用されるステガノグラフィでは,画像や動画,音声などに埋め込むステガノグラフィなどが多くなってきているようです.そんな中で,文字に文字を埋め込むという古典的な方法の埋め込みが出来るこんなもの見つけました.スパムメールに文字を隠すというものです.
(最近は,著作権がらみでステガノグラフィを利用しようという動きも多いようですよ.それから,画像などはパーセプチュアルコンテンツ[perceptual contents]と言います.)

- 秘密メッセージを埋め込む「ステガノグラフィー」検出の研究(上)

今回ステガノグラフィのさわりをやってみましたが,これでどんな感じのものかわかってもらえたかなと思います.画像などへの埋め込みの話はなかなか難しいので,取り上げてもいいものかと思ってますが,もし要望があったら,やってみたいと思います.



さて,ステガノグラフィの次は,エニグマを取り上げる上でも,暗号の話の中でも,非常に重要な暗号,ヴィジュネル暗号を紹介していこうと思いますよ.

ネット新語なお話

し体調を崩してしまいました.体はだるくなく,食欲もあるのに,頭がくらくらして,気持ちわるいんです.その状況がもう3日続いています.こういう症状についてなにか情報ある人教えてください.お願いします.

それから,メルマガ効果絶大ですね.いきなり訪問者さんが4倍ぐらいに跳ね上がりましたよ.ちょっとびっくりです.でも一過性のものと考えて,これからも地道に積み上げていこうと思います.そうそう,そろそろ,暗号に関しての話をまた進めようかと思ってます.次はステガノグラフィの歴史についていきますよ.お楽しみに.
(ステガノグラフィとは,正確には暗号という訳ではなくて,情報を隠蔽する技術と考えた方がよいかと思います.詳しくが数日後!)



さて.今回の話はネット上の新語に関して見ていこうと思っています.「新語」,辞書を引いて調べると「最近使われるようになった語.新造語.」という事になります.例えば,毎年年末に表彰されている流行語もいわゆる新語の部類に入ります.新語とはその時代を部分的に表現されている言葉な訳ですね.だから,当時の流行語とか新語を見れば,その時代がどんな時代だったかわかってなかなか面白いものです.

- ユーキャン流行語大賞

「チョー気持ちいい」とか「気合だー!」とか,去年はオリンピックの年という事もあり,こんな言葉が上位.それに対して十年前はどうだったか,「同情するならカネをくれ」や「価格破壊」などなど.涙が出そうです.



そんな新語ですが,今もどんどん生まれていまして,最近だと「おひとりさま」という言葉があるとか.「一人で飲み屋とか旅行とかしている自立出来た格好いい女性を表す言葉」なんだそうで.

- Yahoo!辞書 - 新語探検

リアル世界でもどんどん生まれているのですが,それに負けない,むしろそれ以上の速度でネット世界でもどんどん新語が生まれています.特に発生源として有名なのは良い意味でも悪い意味でも有名な2chです.

- 2典Plus - 新着用語

上のリンクをたどって頂けるとわかるのですが,最近だと「神,いわゆるゴッド」とか「しっこくしっこく!」などなどの言葉があるようです.さすがというべきか,ものすごく細かい点を指摘したりすることで新語が生まれるようです.



さて,ネット上の新語の発生源として考えてみると,個人的な見解なのでなんとも言えないのですが,どうも

1.タイプミス
2.何らかの専門用語をもじったもの
3.テレビや新聞などのあげあしをとったもの
4.上記3つに属さず自然発生したもの

に分けられるようです.

いづれにしても,流行を表す言葉には違いないので,ネット上の新語をいろいろ調べるとリアル世界よりももっと細かい流行について調べる事が出来るのではないかと考えています.いろいろ統計取ったりするだけでなにかテーマになりそうです.



また新語として生まれた言葉達が,ネット上の常用語として利用されるようになるのはなかなか難しいようで,ある程度の汎用度がないとだめなようですね.

- 「もうだめぽ」の神話

2chの新語として生まれ,常用語になっている有名な所だと「もうだめぽ」.これはWinMXというファイル交換ソフトを利用していたユーザが警官に捕まる前に打ってしまったタイプミスから生まれています.

もうだめだーという言葉は誰でも言いますし,これぐらい汎用性がないと厳しいようです.常用化されているネット語を調べるだけでもこれまた一つのテーマになりそうですし,なかなかおもしろそうなデータが取れそうですね.



新語は,その流れについていくのが大変だ,とよく言われるんですが,無理してついていく事はないのかもしれません.その時代を象徴した言葉というだけなので.あくまでも言葉遊びの一貫程度のものなんでしょうね.常用語になる頻度の低さからもその事が言えると思います.

でも新語を知る事は先ほどから何回も書いている通り,流行を知る事に直結しますので,てっとりはやく時流を知るなら,新語を調べてみるのも一興ではないでしょうか.

OSの文化なお話

日,メールマガジンのコム☆ナビさんという方から,このblogを紹介してよいかというコメントがありました.まだ,先方から返答は来ていませんが,おそらく27日のメールマガジンで紹介されると思われます.どのような形で紹介されるかわかりませんが,うれしいですね.

それから,お笑い!お仕事トホホ日記さんで現在,アメブロについてのアンケートを行っています.アメブロ改善につながるかもしれません.もしよかったら,訪れてアンケートに答えてみてください.


さて,今回は,コム☆ナビさんの事もあるんで,ちょっとかわった趣向で,OSごとの文化に関して少し考えてみようかと思います.

この世の中には,メジャーなクライアントOSには,WindowsやMacOS,他にもUnixやLinuxなんてものがあったりします.もちろん,そんなメジャーなOSの他にも,変わったOSはいくつも存在していて,例えば,組み込み(PCとかじゃなくて,特定の電化製品など.比較的に小さなシステムで構成されている.)に適したOSや,個人が趣味で作っているもの,他にも昔あったOSの機能を引き継いでいるものなど様々な種類があります.

一部,エミュレータでも動くOSもありますので,興味ある人は,後日,そういったOSを試す方法も書いていきますので,そちらをご覧ください.

とりあえず,今回は主要なクライアントOSをメインにすえて話してきます,



よく,コンピュータを扱っている人たちの中にはいわゆる「信者」といった感じの人がいるもので,有名なのは「マッカー」と言われる「Mac信者」や,Unix大好き「Unix信者」なんて人たちがいます.Windows使いの人たちの中でも,エディタは秀丸じゃなくては嫌だといった人もいるので,その感覚はわかるかと思います.そういった人たちのなかには,「自分の使っているもの至高なのだ」と思い込んでいる人も少なからずいたりします.

たしかに,彼らの言い分は最もな所もあります.例えばMacは,ユーザインタフェースの点で優れていたり,Unix系のOSは,そのほとんどがフリー(タダと言う意味ではなく自由という意味)で扱われ,どんな人も平等に受け入れていたりしまます.いろいろと他のOSに比べ優れている点も多いのですね.信者の人たちにWindowsを触らせると,やれMacを使いにくくしたインターフェースだと言ったり,やれソースが公開されていない,けしからんと言ったりします.

反面間違っている点も存在していると僕は思うのです.例としてWindowsを取り上げれば,Microsoftの製品はもちろん,個人の作っているソフトウェアも大抵,ソース(プログラムが記述されているもの)の配布はしていないし,Macのように特徴的なインターフェースも用意されておらず,他のOSと比べてそれほど際立った個性もありません.

ですが,僕は,そういうものはすべてそれぞれのOSの個性であり,そして,それを利用する人たちの思考なども含めて,OSの文化だと思っています.日本には日本独自の文化があるように,アメリカにはアメリカ独自の文化が存在します.それと同じようにOSには文化があると思うんです.だから,一概にどのOSが最も優れているかとも言いがたいところもあります.



コンピュータは,OSだけではないんですが,ある意味宗教的な所があり,一つ思い込むとそれが一番だと思いがちになってしまいます.それほどにそのものについて愛していたり,同調している結果そうなってしまうのでしょうが,あまり固執しすぎていても良い事もありません.

WindowsにはWindowsなりの良い所があるし,UnixにはUnixなりの良い所がある.そういったそれぞれの良い所を眺めていくと,さらにコンピュータが好きになるはずです.おそらくWindowsを利用しているユーザさんが多いと思いますが,たまにはいつも使っているものじゃなくて,他のOSやアプリケーションも触ってみて面白さを体感してみるときっと楽しいですよ.
(今回の話は自分への戒めでもあったり :b)


- OpenOffice.org

また,異文化交流というわけではないのですが,ネットワークやオープンソースなどでは,様々なOS間で協調をはかう動きは様々な所で起きています.わかりやすいところではファイル交換(HTTPやFTPを代表として様々)なんかそのいい例ではないですかね.他にもOpenOfficeといったソフトウェアはMicrosoftのOfficeを読めたりしますし.探すといろいろあります.こういったものを使うと,様々なOSの文化にも触れつつ,共有したいところは共有できるので便利ですね.

AA333,udpip

角なので,アメブロ3に参加してみます.奇数は幸運を招く数字という事と,素数で奇数の一番最初って事で3のぞろ目にしてみました.

ついでにコンピュータ関係の話じゃないんで,なかなか書く機会なかったんで,書きたくてもかけなかったコメントでも載せておこうと思います.文部科学省,ゆとり教育に対する発言,あれなんですか,数年越しのギャグのつもりなんでしょうか.

- 理科の学力も低下明らか。ゆとり教育を見直しへ

やっぱり土曜も午前中ぐらいは勉強しないとダメだね~って,ホントなんて間の抜けた事言っているんだろうとか思いましたよ.それはゆとり教育が無かった時代に戻るってことでしょう.

あれだけ,ゆとり教育反対運動があったのに,思うところあって文部省もやったろうに,完全に失敗という事ですか.結局誰も責任なんか取らないんでしょうね.(正確にはホストが変わっているから取れないんでしょうが.)

文部科学省,もっとしっかり舵取りしないといけないですよ.そうでなくとも日本は人材資源で持っているような国なのに,根が腐れば木は枯れますよ.

よく朝日なんかじゃ,社保庁叩きとかしてますけど,社保庁のようにお金の使い道が曖昧みたいなのは,信用は落とすけど,まだお金で解決出来る問題だから,なんとかなるかもしれないけど,文部科学省のゆとり教育の問題は解決出来ないんで,罪の重さとして社保庁の数倍上です.

もし,ゆとり教育撤廃なんかになったら,ゆとり教育中の今の子供達に謝るべきではないんですかねぇ.

- 社会保険庁の改革

以上,言いたい事だけ言った,コンピュータ関係じゃない話題でした.

暗証番号なお話

ルフ場でスキミング(クレジットカードやキャッシュカードからデータ抜き出す事)されたニュースの続報がどんどん流れてきています.

- ゴルフ場支配人ら逮捕 スキミングの逮捕者10人に

そもそも,おかしいんですよね.カード会社はずっとずーと昔からスキミング被害が出ている事は把握していたのに,いまだに磁気でもってしかも,暗号化もしないし,認証も適当と来ています.

- スキミングの被害が急増
- キャッシュカードの磁気情報

今回の事件もロッカーの番号と暗証番号が同じ人が多かったから被害額が大きかった事が言われていますが,そもそも,0から9までの数しか振り当てず,それでいて4桁程度では容易に推理出来てしまいます.

- What's IC CARD ? ─ ICカードの特徴<リンク>
-
PKI ICカード
- バイオメトリクス

しかも,銀行などは現行,被害にあった際の損害は補償しないとしています.このことから考えて,もちろんスキミングをしていた人たちは悪いのはもちろんですが,ICカードや生体認証など新しい認証方法が様々生まれてきているのにもかかわらず,盗まれやすい事まで完全に把握していて,いつまでも旧式を使い続けた会社側の問題も大きいと思われます.

(ここで注意して欲しいのは新しい技術だから万事OKかというとそうではないという事です.ICカードだってスキミングされます.キチンとした暗号化が結局必要なわけで,ICカードならそれがまだやりやすいというぐらいのものだと考えてください.それから,指紋などに代表される生体認証であっても回避される事があることも注意しておくべきでしょう.)



ただ,そう簡単に社会に根深く組み込まれているシステムが切り替わるわけはないので,まだしばらくスキミング被害は出てくると思われます.しかも具体的な解決策などないままです.そうなってくると今ある解決策の中から答えを導き出すしかないことになります.

1.取られても最小限の被害に押さえる
2.そもそも使わない

おそらくこの二つしかないと思われます.使わないというのはさすがに行き過ぎた考え方なので,妥協案として1しか残りませんね.


被害を押さえる方法としては,

1.お金を分散させる
2.わかりやすい暗証番号を使わない
3.カードごとに暗証番号を変える
4.個人情報がわかるものはすぐシュレッダにかける
5.デビット払いをしない
6.銀行のATMを利用する
7.ATMの操作を他人に見られないに気を付ける
8.ネットバンキングしない

などが考えられます.これらを全て実行するのはなかなか難しいかと思われますが,この中のいくつかを実行するだけでも被害を食い止めるのには役に立つかと思われます.

(ameblo内でもいくつかのblogで対応策を述べている所がありましたので,リンクさせていただきます.
- Nissy's blog(Ameba Blog編)キャッシュカードのスキミングについて(東京三菱に問い合わせ)
- マスターKのここだけの話 キャッシュカードのスキミング対策法



ここのblogはコンピュータの話をメインにするところなので,コンピュータについての話につなげてゆくわけですが,今回のゴルフ場の例からもわかるように,人間は自分が覚えやすい番号を暗証番号として利用することがおおいようです.これは,コンピュータにログインするときのバスワードにも言えることで,わかりやすい言葉を入れる傾向にあります.

よく言われるのが,コンピュータを乗っ取るときのコツとして,とりあえずこの3パターンは試せといわれます.

- あなたのパスワードは大丈夫?

1.IDと同じパスワード
2.IDを逆さまにしたパスワード (「ADMIN」なら「NIMDA」)
3.パスワードなし

(もう少しまともにやるなら,辞書なども用いることになりますが,とりあえず試す程度ならこの三つは始めに試すべきです.)

上の三つはやらないように最低限守っておいたほうがよいでしょうね.


このことは暗証番号でも同じ事が言えます.よく言われるのが誕生日ですね.それから,家族の誕生日.そして,誕生日を逆にしたもの.他には電話番号,結婚記念日,車のナンバー,住所などなど.そもそも暗証番号が数字限定ですから,そんなところが多くなるようです.それから今回のゴルフ場の例からわかるように,暗証番号を連想されてはいけないということになりますね.

数学的な数字や天文に関する数字,歴史に関係する数字とか自分に関係ない数字を当てはめておくと少しは安心かもしれません.

ただ,さすがにあまり自分に関係ない数字をカード事に変えて覚えておくのはなかなか難しいものです.もう少し後に公開鍵というものも紹介しようと思うのですが,こういったものを利用して認証をするようにしてゆかなければいけないと思います.そもそも,この現代社会で.数字だけの暗証番号で何億というお金が動いている事の方ががおかしいんですから,さっさと国も音頭とるなりなんなりしてさっさと大々的なシステムの切り替えをすべきだと思いますよ.

(覚えきれないのでメモを取るという人もいるかもしれませんが,それはすべきではないですね.どうしてもするなら,暗号化など一工夫してからメモすべきだと思います.とか言いながらこの記事書いてる本人も自分の暗証番号今すぐ変更したい気分になってたりするわけで...)

シーザー暗号なお話 その2

回でシーザー暗号の話は終わろうかと思ったんですが,折角なので,もう少し面白い話もしておこうと思います.

前回の「シーザー暗号なお話」の文章の最期の方に,暗号のレベルでは役には立ってないが,ちょっとした秘密の会話などする時などに利用されていたと書きました.

シーザー暗号だけという訳ではないのですが,単一換字式暗号は紀元前あたりから今に至るまでずっと利用されてきた良い例として,今回の話を書こうと思います.それは小説の世界の話です.19世紀,小説,物語の世界に暗号が登場してくるようになります.ファンタジーやサスペンス,推理ものなどです.

ちなみに,ここで紹介する小説の物語がある程度読めるURLにリンクしました,もし読んだ事ない人はどんな感じの作品かそちらに飛んでみてください.そちらでリンク先で暗号の解き方などを紹介してたりします.


例えば,ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」

- VOYAGE AU CENTRE DE LA TERRE

この作品はルーン文字で書かれた暗号を解くことから物語が始まります.ラテン語の換字暗号でかつ,文字を後ろから読んで意味が通じるというものでした.


他には,コナン・ドイルの「踊る人形」

- THE DANCING MEN

上の画像のような暗号ですね.シャーロックホームズですね.有名ですから,一度は読んだことある人も多いかと思われます.人間が踊っている象形文字のようなものですが,これも立派な換字暗号ですね.ちなみに原作中には「F J K Q U W X Z」の8文字が登場しませんでした.


最期に紹介するのがアラン・ポーの「黄金虫」

- THE GOLD-BUG

これはよく暗号の本の中にも紹介されていたりします,ここの記事で前回,シーザー暗号の解き方を紹介したと思いますが,面白いのが,この作品中でも紹介したような頻度分析によって暗号を解いているという事です.


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4;48)4+;161;:188;+?;


という暗号文なわけですが,キチンと頻度分析すれば,僕たちでも推理しながらどんな内容の文が書かれているかわかります.ちなみに,解き方と答えは上のリンクにありますから,すぐ答えが知りたい人は行ってみると良いかと思います.



単一換字暗号は,暗号の強度は明かに弱いんですが,小説の題材として利用するには丁度程良い程度の謎を与えてくれるんですね,さすがに現在ネットワーク上で交いされる暗号を解読するような内容の小説は書くのが難しいでしょう,解読パートだけでおなかいっぱいになって,中身のストーリーが訳わかんなくなりそうです.
(むしろ解けないですか・・・)

あと,こんなソフトみつけました.先ほど紹介した「踊る人形」の暗号文に変換してくれるエディタです.それ使えば一番上の画像がどういう文章かわかりますかね :)

- 「踊る人形」エディタ



完全なおまけな話.
単一換字式暗号というのは,「いつも読んでいる文字に対して,他の文字(もの)を割り当てるもの」という意味合いですので,例えば,モールス信号や手旗信号,コンピュータで言えば文字コード,バーコードなんかが当てはまったりしますね.いろいろ身近なものを見回してみると面白い発見があるかもしれません.

シーザー暗号なお話

期連載をしたいと言っていましたが,「エニグマ」に関してやってみたいと思っていまして,折角長期の連載にするなら,エニグマ導入から解読までの一貫した話を書きたいと思います.一応エニグマ知らない人の為に簡単な説明をしますが,エニグマとは,第二次世界大戦中にナチスドイツで用いられた二十世紀最強暗号(機)の事です.

エニグマ自体の話は暗号の歴史を学ぶ上でも最高に面白いポイントではあるのですが,エニグマ自体が20世紀以前の様々な暗号を参考にしながら制作されていますので,エニグマを学ぶ上で,過去にさかのぼって様々な暗号を紹介しなければ,エニグマの話をいきなりやっても面白みが半減してしまいます.

そこで,長期連載エニグマに関して書く前に,いくつか過去の暗号の話をしてゆきたいと思います.でも,エニグマの話が始まるまでひたすら暗号の話をするわけではなく,いつも通りの進行の中にいくつか暗号の話を入れてゆくだけですから,暗号に興味ない人も安心して読みに来てくださいませ.



今回取り上げるシーザー暗号は「単一換字式暗号」という種類の中の「シフト暗号」のカテゴリに属する暗号です.カエサルシフト(カエサル暗号)とも呼ばれるもので,暗号の中でも最も古いものの一つと言えます.最もわかりやすい暗号とも言えるので,よく暗号を解説する際には一番最初に教わります.

シーザー暗号はガリア戦記などの文献に登場する暗号で,紀元前1世紀ごろから用いられるようになったと呼ばれています.仕組みはとても単純で,文字をシフト(ずらす)事で暗号化します.例えばこんな感じです.


前 後
A → B
B → C


上の例では,一つしかずらしていませんが,これもシーザー暗号を用いた暗号化となります.もう少し具体的な暗号化してみますか.こちらも簡単にする為にシフトの回数は1にします.


A MAD TEA PARTY

B NBE UFB QBSUZ


実際に暗号化してみたい人はこちらのページで遊んでみるとよいかもしれません.

- シーザー暗号

上の画像は15世紀,レオン・アルベルティが作った暗号円盤というもので,シーザー暗号を作る際に用いられたものです.実際に南北戦争などに用いられたそうです.暗号化された文章を読む際に,内側の文字をシフトしたぶん回転させて,外側の文字と対応させて読みます.


このシーザー暗号,先ほどの例からも明かなようにとても単純であるため,解読もあっという間に出来てしまいます.まず真っ先にやられるのが,同じ文字の繰り返しです.例えばこんな暗号文があるとします.


QEB PBZOBQ FP QEB MOFPLKBO


この中で繰り返し出てきている文字があります.それは「QEB」です.英語の中で最も頻繁に出てくる三文字の単語は「THE」であるという統計上のデータが昔からありまして,何度も繰り返される三文字は「THE」であると思えというのは解読の常識となっています.また,もう一つ手がかりにしやすいのは「E」というアルファベットは最も頻繁に出てくるアルファベットなので,暗号化されたアルファベットでも頻繁に出てくる文字が「E」であると仮定出来るのです.この文章中では「B」ですね.これを頻度解析と呼びます.しばしば解読の話をする際には出てきます.

では,先ほどの暗号文を「QEB」を「THE」に置き換え「B」を「E」に置き換えてみましょうか.


QEB PBZOBQ FP QEB MOFPLKBO

THE PEZOEQ FP THE MOFPLKEO


ここまで来れば,はっきりいって解けたも同然ですね.「B」が「E」なら3回シフトされていますので,それに従えば,「P」は「S」,「Z」は「C」とどんどんやってゆけますので.


QEB PBZOBQ FP QEB MOFPLKBO

THE SECRET IS THE PRISONER


となります.またシフトの代わりに,対応付けにとって換字している暗号もあります.たとえば.「A」は「G」に,「K」を「W」にといった感じです.この方法も基本の解読方法はシーザー暗号と全く変わりません.


シーザー暗号は仕組みが恐ろしく簡単であるため,その後長きにわたり利用されてきました.先ほど解読の例を示しましたが,シーザー暗号単体の暗号化というレベルでは,既にその存在は全くの無価値と化しています.ですが,友達同士のちょっとした遊びの伝言や,遊びで名前を付ける際などに用いられてきました.

遊びで名前を付けるとはどういうことかと言いますと,最も有名な例は「2001年宇宙の旅」に登場する人工知能「HAL」です.HALはシーザー暗号が使われた名前で,「IBM」をシフトしたものです.このような例は我々の身近にもあって,良い例は「Winny」です.WinnyはWinMXというファイル交換ソフトの次のソフトウェアという意味合いで「WinMX」の「MX」をシフトして「NY」になりました.

シーザー暗号はコンピュータを扱うものにとって,なにか洒落た名前を付けるときには必要な道具の一つだったりします.覚えてそんはないかと思いますよ.

性犯罪者リスト作成?なお話

方、ズームイン朝を見ていたら、性犯罪前歴者の公表も可能だとか、国家公安が発表したとか出ていてびっくりしました.

- 性犯罪前歴者の公表、「可能」と国家公安委員長(読売)
- 性犯罪前歴者の居住地把握、法相は慎重姿勢示す(読売)

はっきり言って,僕は反対です.今回のネタはこのリスト作成に関する僕の意見でも書いてみようかと思います.正直,データベースの構築自体はそんなにたいした話でもないので,システムだけをとりあえず作ろうと思ったら明日にでも作られてしまいます.もし,下手してネット上に公開なんてなったら大変な事だと思って書かせてもらいました.
 


大方の世論の反応としてはリスト作成に「賛成」する声が多いと思います.犯罪が多くなり,昔に比べて物騒になってきたから,ある程度,情報を自分で仕入れて自分の身は自分で守りたいという意識が強くなってきたのだと思います.僕は意識が変わった事と状況が変わった事は特に問題はないと感じています.

リストを公開する事によって,治安の維持を図ろうとしているところも多く,海外を例にとればいくつか性犯罪者リストなんかすぐ手に入りますし,誰でも閲覧可能だったりします.しかも結構詳しくわかります.上の写真はその例です.

- New York State Sex Offender Registry and the Sex Offender Registration Act
- 性犯罪者名簿のオンライン公開をめぐる議論
- 性犯罪者の顔写真リスト(日本の例)



本当にリストを公開する事が国民全員にとって幸せなことなのか,副作用は無いのかと考えてみて,考え得る問題をいくつかあげてみたいと思います.

問題の一つ目として,性犯罪者の社会復帰を妨げる可能性がある事です.そりゃ誰でも性犯罪者なんかと関わりを持ちたくないと思うはずです.出所後の人であってもです.僕だって関わりたくないですし.人の心理して,「犯罪者と付き合いたくない」と思う事はなんら不思議ではないと思います.

もし,性犯罪者が社会復帰して,どこかの会社に就職出来たとします.もし再就職後,性犯罪者であった事が判明した場合,際ほどの心理が発生して不当解雇という事だって起こりかねません.

問題の二つ目として,監視社会への懸念です.リストが公開される事で,警察以外の第三者も犯罪者の監視が可能になりますので,性犯罪を犯した人は常に誰からか監視を受け続けることになります.これは出所後に起こる二つ目の刑罰ではないかと思います.


リストが公開されることによって,性犯罪者はストレスから自殺したり,再び性犯罪を起こす可能性だってあるし,他の犯罪を起こる可能性だってあります.リストを公開したからといって治安維持に繋がるかどうか疑わしいという事です.性犯罪者のリストが作られるぐらいだから,その他の犯罪者のリストの作成も求められるかもしれません.極論言えば,交通事故を起こす人のリストとか.そうなってくると,さらに治安維持に本当に必要なのだろうかと考えてしまいます.



インターネットは非常に強力な影響力を持つメディアです.そのメディアにリストを流す事は大反対です.影響力が強すぎて,好ましくない事も多いのではないかと思います.

もしどうしても持たなければならないというのなら,警察内だけにリストを持ち,警察だけがこっそりと定期観察を行い,第三者の国民にはリストの中身をばらさないようにすべきだと考えます.

正直,性犯罪者を減らそうとか無くそうと思っても,難しいと思います.リストなんか作るより,効果が出るのは遅くとも,子供への徹底した教育と,子供への監視,犯罪防止用のグッツの強化(GPSとか警報ベルとか),そして相談センターの充実などをすべきだと思います.



おまけ.こういう団体もあるので,こういった団体を手助けする方向も良いかもしれません.
- ECPAT/ストップ子ども買春の会
- CyberAngels
-- ネットワーク内の犯罪撲滅の為の組織.チャイルドポルノ撲滅にも力を入れています.